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on JAZZCRITIC VOL.63 BOBO
STENSON

●Bobo Stensonの新譜から想い出したECMの記憶 part2●
さてボボ・ステンソンと言えば、何かと引き合いに出されるのがEC
Mのごく初期の録音、サックス奏者ヤン・ガルバレクの「サルト」と、
ギターのテリエ・リピダルの同名作への参加であります。この2枚は私
もかつて所有していたのですが、独自性は認めるもののどうにも面白く
なくて、引越しする際に人にあげてしまいました。前者が1971年4月、
後者が同年11月のセッションでガルバレクとリピダル、ステンソンの他
はアリルド・アンデルセン(b)、ヨン・クリステンセン(ds)の、
同じパーソネルで吹きこまれています。
この世にCDなるものが登場する前、ECMの日本盤は「トリオレ
コード」がリリースしていました。なぜかレーベルがドイツ盤やアメリ
カ盤の深緑とはほど遠い、山吹色になっていました。このトリオ盤には
ECMのディスコグラフィーがついていて、珍妙な邦題とコピーで紹介
されておりましたが、なぜかこれを見ると全部買い漁りたくなる妙な引
力がありました。このディスコグラフィーからコピーを紹介してみま
しょう。
■ヤン・ガルバレク ”サルト”
ヨーロッパのコルトレーンと評されるガルバレクが独特のクールな北欧
の情感をバックに音の可能性に挑戦した意欲作。
■テリア・ルピダル ”ソング・オブ・ノルウェー”
マクラフリン、コーイエルと並んで”ギターの三羽烏”とうたわれるル
ピダルの初リーダー・アルバム。独特のタイミングとクールなサウンド
は全く新鮮な感動だ。
ヨーロッパのコルトレーンもギター三羽烏も、手前で勝手に評したり
うたったりしているだけなのでしょうが、ね。やはり面白くないレコー
ドは、面白くないのです。たとえ世で名盤の誉れが高くても、聴く気に
ならなければ持っていても仕方ありません。そんなレコード、あなたも
ずいぶん持ってらっしゃるのでは?
ステンソンがトリオで吹きこんだ録音が、やはりECMの「アンダー
ウェア」です。これはドイツ盤を買いましたが、日本盤は出ていなかっ
たように記憶しています。「リリシズム」と形容されがちな甘さに流れ
るのではなく、硬質なピアノが印象的でした。ベースはたしかアリルド
・アンデルセンだったと思うのですが、彼のベースも芯が通った音とで
も言えば良いのか、好演でした。まず良いレコードだと思っていたので
すが、聴き直そうとラックを探すと、なんと「ない」のです。ふた月前
の引越しで、並べる順番が狂ってしまったのでしょうか。少なくとも処
分した憶えはないのですが。
ところで引越しするのに、LPほど始末に悪い物もないように思いま
す。梱包しようとすると大きなダンボールでないと入らないし、そのダ
ンボールにぎっちり詰めると重くて持ち上がりません。LPを何千枚も
持っている人は、らくらくパックとかでやってもらった方が身体のため
でしょう。もっとも引き受けてくれるのかどうか、引き受けてくれたと
しても料金が莫大にならないかが疑問でありますが。
そんな悩みをお持ちの方に、解決策をお教えしましょう。ダンボール
箱を作っている工場をイエローページで調べて、LP梱包用の箱を作っ
てもらうのです。私は3年前に新潟から岩手に引っ越したのですが、
「LPが入るくらいの箱はありませんか」と近くの工場に電話をしまし
た。「そういう箱はないですけど、時間をもらえば作りますよ」とおば
さんが言ってくれました。箱の内寸を指定して作ってもらいましたが、
これが大変良かったです。もう寸法は忘れましたが、タテ×ヨコはギリ
ギリにしないで1cmくらいずつ余裕を持たせたように思います。重くな
らぬように厚みは15cmくらいにしたでしょうか。確か1個80円だった
か、100円はしなかったように思います。ひと箱に何枚入るか予測を立て
て、注文しました。
話が寄り道して、肝心の録音紹介は次回に持ち越しとなりました。そ
れでは、また。
text by 青山正紀 | Aoyama Masanori |
<2000/10/5>
