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on JAZZCRITIC VOL.69 Nonk-Tonk

●Nonk-Tonk「クリスマスセッション」in 盛岡●
旧世紀の話で恐縮でありますが、昨年の12月23日に盛岡の Nonk-Tonk
(ノンク・トンク)で「クリスマス・セッション」がありました。出演
者不明とのことでしたが、久しくライブから遠ざかっていたので、どう
しても生音が聴きたくなって出かけました。ドアを開けると、もろブ
ルースの音が。自分のオジサンを棚に上げて申し訳ないけど、テレキャ
スを抱えてシャウトするオジサン、ストラトでイタナいフレーズを繰り
出すオジサン、ねちっこいオルガンがつぼにはまるオジサン、黙々とエ
レべを弾くオジサン、嬉しそうにドラムを叩くオジサンと、まことに男
臭い世界が盛りあがっていました。
ジャズではないけど、ま、ブルースも好きだし……、としばし聴き
入ってブルースメンはお休みの時間。オルガンのオジサン、いや盛岡で
プロのピアニストとして活動している、北田了一さんがひとり残りまし
た。「ソロでやってえー」という追っかけ?女性軍団の声援を受けてリ
クエストを募りましたが、曲名までは出てきません。私が「バップ・ナン
バーをソロでやってください。ドナ・リーとか」と無茶を言うと、「大
胆なリクエストですねえ」と急速調で弾いてくれました。拍手に「い
や、全然弾けてません」と謙遜していましたが、どうしてなかなか、面
白かったです。
その後は入れ替わり立ち替わりのジャムセッション状態、にはちと及
ばないけれど、ピアノが2人、ベースが2人、トランペット、テナー
サックスも入ります。例年はもっと沢山出るのだそうで、ノンク・トン
クに出ていたミュージシャンの数を考えると、それもうなづけます。赤
と緑を身にまとった歌姫が登場し、「クリスマスに合わせてコーディネ
イトしました。クリスマスは、こうでねいと」なるオヤジ?ギャグが理
解されなかったのは、お気の毒でした。跳ねるような5拍子の「イパネ
マの娘」が、なかなかでした。
コルネットとフリューゲル・ホーンを吹いていた石川明さんに話を聞
いてみると、昼は製薬会社の営業をしているそうです。この人のフ
リューゲル・ホーンは、とてもきれいな音がします。プロでもこんな音
が出せる人はいないんじゃないか、と思うほどです。あの音で"I'll
Remenber Cliford"とか"Old Folks"なんか吹かれると、ぐっときます。
「みんな、プロになってもいいような人たちですよ。でも盛岡じゃ食っ
て行けないから、プロにはならない。神戸、岡山、仙台とか、色々回っ
てきたけど、盛岡が一番面白いですね。そろそろ転勤になるんじゃない
かと思うと、嫌だなあ」なんて言ってました。
岩手県のジャズと言うと、一関の「ベイシー」が有名です。確かにベ
イシーは岩手の誇りではあるけれど、アマチュアの人たちがジャズを楽
しみ、人を楽しませていることはあまり知られていないと思います。ク
リスマス・セッションを一人で叩き続けた「おいらはドラマー」、岩泉
大司さんのホームページをのぞいて見て下さい。
http://www.echna.ne.jp/~goma/
text by 青山正紀 | Aoyama Masanori |
<2001/1/18>
